長く座っていることによる支障症状
慢性前立腺炎の施術
座っていることにより、骨盤底筋群の圧迫、陰部神経の絞扼、尾骨を奥に潰されて固着しており、それが前立腺に影響を与えています。それに伴い骨盤底筋(尾骨から恥骨に付いている筋肉)の機能障害、殿筋から股関節周りの筋肉、ハムストリングに影響を与えています。
前立腺は膀胱の下で尿道を取り囲むように存在し、骨盤の一番奥にある器官です。体表からは陰嚢と肛門の間の皮膚の数cm奥のあたりに存在します。
もともと精液の一部である前立腺液を産生する器官で、精巣からの精子と、精嚢からの精嚢液が混ざって前立腺から尿道に排出されます。ここに何らかの炎症を起こした状態が前立腺炎です。
原因
長時間座った状態(デスクワーク、乗り物での移動、自動車運転など)や前立腺を圧迫する姿勢(自転車・バイクなど)などの機械的な刺激が原因のひとつです。また、不規則な生活、睡眠不足、ストレス、飲酒、刺激物(辛い物、コーヒー等)の摂取、冷えなども原因となります。ただし、その細かい病態については不明な点が多いです。
症状
典型的な急性細菌性前立腺炎の場合は、強い排尿時痛、高熱等の強い症状が出ることが多いのに対し、慢性前立腺炎では、陰茎、陰嚢、鼠径部、下腹部など、さまざまな部位における鈍痛や不快感、頻尿、残尿感、排尿時痛など症状が多彩であり、しばしば不定愁訴として扱われる場合があります。
慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)
慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)はあまり一般的な病気ではありませんが、20~40歳代の若い世代に多く見られます。症状は陰部の不快感、排尿時・排尿後の痛み、射精時・射精後の痛み、精液に血が混じるなど多様で、その程度も患者様により様々です。
また、骨盤周囲の疼痛、不快感を主症状とした慢性骨盤痛症候群や、畜尿時の膀胱痛を主症状とする間質性膀胱炎等と疾患概念が重なる点があります。
検査・診断(医療機関)
一般的な尿検査に加えて、尿沈渣で白血球尿(炎症がある場合にみられる)、細菌尿の有無を確認します。直腸診で前立腺を圧迫(前立腺マッサージ)した後の尿で白血球の存在を確認することもあります。
慢性前立腺炎症状スコア(NIH-Chronic Prostatitis Symptom Index: NIH-CSPI)による症状の客観的な定量化も試みられていますが、広く一般的に行われているわけではありません。
同じ前立腺に発生する悪性疾患として前立腺癌がありますが、慢性前立腺炎から前立腺癌になることはありません。PSA(Prostatic specific antigen)の測定は前立腺癌の除外目的に測定されますが、慢性前立腺炎においても上昇がみられます。前立腺癌の場合は常に高値となりますが、慢性前立腺炎では数値が上下するのが特徴です。したがって、鑑別のために複数回の測定が必要となる場合があります。
治療
座っていることにより、骨盤底筋群の圧迫、陰部神経の絞扼、尾骨を奥に潰されて固着しており、それが前立腺に影響を与えています。それに伴い骨盤底筋(尾骨から恥骨に付いている筋肉)の機能障害、殿筋から股関節周りの筋肉、ハムストリングに影響を与えています。
尾骨整復、骨盤底筋調整、骨盤調整になります。
生活習慣の改善
原因となる長時間の座位を避ける、自転車やバイク、飲酒、刺激物の摂取を避ける、疲労やストレスをためず規則正しい生活を心がける、といったことが大切です。
座り方の指導、ケーゲル体操の指導
http://aozora-youtsu.com/2021/12/post-216e.html