顎関節脱臼 20代女性

顎関節脱臼:顎がはずれる 20代女性

特徴

女性に多い。(解剖学的に男性より関節窩が浅いため。)

関節包を破ることなく脱臼する。

下顎が前方に脱臼することが多い。

習慣性脱臼になりやすい。

種類

前方脱臼(両側脱臼、片側脱臼)

後方脱臼

側方脱臼

「前方脱臼」

原因

極度の開口(あくび、嘔吐、抜歯、フェ〇〇オ等)

口を開けた状態で片側から衝撃が加わると片側脱臼をおこす。

症状

口を開いたまま開口不能、唾液流出、咀嚼・談話不能。

上顎に対し下顎が前に出る。

耳の前方に陥没した関節窩を触れる。

頬は平坦になる。

片側脱臼は両側脱臼ほど症状は著名ではなく、半開口で開閉はわずかに可能で、下顎は健側に偏位し、患側の耳前方に陥没を蝕知する。機能障害は両側脱臼と同じ。

患者は顎をおさえて来院。

整復治療

患者は仰向けで、筋の緊張を緩ませるために、枕を後頭部の高い所にあてる。

術者は両母指をガーゼで包み、患者の口腔に入れ母指腹を両側の大臼歯にあて、他の四指は下顎をつかみ、母指で強く圧下し、後方へ圧し、他の四指は前上方(すくい上げるように)整復する。

又は、頬外両側から母指球又は小指球で下方へ圧し、患者に口を閉じてもらって整復する。

状態に応じて整復の仕方をする。

固定後療

整復後は約2週間包帯又はバンドで固定し、関節運動を制限、患部を安静、2~3日は冷やす。2週間ぐらいは硬い食べ物はさけ、3~4日ごろより温め、電気療法をする。

早期の固定除去は習慣性になりやすい。

症例

20代女性 会社員

顎をおさえて彼氏と来院。

フェ〇〇オにより大きく口を開けすぎたことによる両側前方脱臼。

整復によりもどる。

本人が言うには元々顎が弱かったとのこと。

包帯固定、サポーターは恥ずかしいというので、口の開閉を小さく硬いものは食べないように2週間は安静にするように指示。

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