ストレスによる肩の痛み

ストレスによる肩の痛み

弱肩症は精神的ストレスにより発症の引き金になります。

以前は栄養失調(戦後)が大きな発症原因でした。勿論、現在では栄養失調によるものではありません。

最近はストレス社会、最も多いいのはテクノストレスが原因です。

これは視神経を入り口とした副交感神経系のレベル低下に端を発した交感神経の緊張など、自律神経原性の肩凝りがそもそもの発端となり、その後、同じ脳神経である副神経が連動すると弱肩症になります。

この連動がない場合は単なる自律神経原性の肩凝りです。

副神経は脳神経ですが、僧帽筋に強いインパクトを与えている神経です。

副神経(ふくしんけい)

副神経は12対ある脳神経の一つであり、第XI(11)脳神経とも呼ばる。大後頭孔から頭蓋を出、同側の胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する運動神経である。

副神経核は、延髄から脊髄において分布し、脊髄から出る神経は、第三頸神経、第四頸神経と交通し、胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配し、延髄からでる神経は、脊髄からの神経との分離後すぐに迷走神経と合流する。こちらは迷走神経と同じ働きをするとも考えられている。

副神経の機能検査

僧帽筋を押し下げてみると、肩がすくめられる。また、(特に力に逆らって)首を回すとき、胸鎖乳突筋が際だっている。

副神経が影響しだすと僧帽筋萎縮や腋窩神経のレベル低下などが起き、三角筋が力を失ってきます。そうなると首、肩、腕に神経レベルの低下を伴う総体的筋力低下が発生します。その結果、日常的に首、肩、腕などに脱力感的だるさや痛みを感じ、さらに高じると肩関節亜脱臼状態になり、それによる肩関節の可動制限なども発生する場合があります。

この肩関節亜脱臼状態は通常のレントゲンでは写りませんから、見過ごされがちです。

副神経と僧帽筋の関係を「気落ちして、肩をガックリ落とす」などの言葉がまさにこの神経と筋の関係を言い表しています。これは通常一時的なことですが、ストレス社会になると継続的にこのような事に襲われがちにもなります。

この弱肩症は筋線維が、か細く成り力を失っているのが特徴としてあげられます。又、後ろから見たら肩甲骨の位置が健側に比べてかなり落ちています。さらに、横から見ると患側の上腕骨頭が健側に比べて少し前方に出ています。

症状の程度により個人差はありますが、だいたいはこのような特徴です。

また弱肩症は普通、片側性です。

弱肩症の発症の背景

弱肩症は多分に精神性の高いものです。

従って個々の取り巻く環境により発症原因は大きく異なります。その点においては、「斜頚」や「椎骨過敏症」などと同様です。

職場の人間関係や介護の問題、親子での心配事、あるいは夫婦間の問題や他人との継続的トラブルなど様々です。

これらのバックグランドに具体的な外的ストレス、例えば視神経からのストレスや頸椎捻挫などが加わると発症へと向かいます。

弱肩症を呼び込むストレスは案外、本人の気づかないことも多いものです。

弱肩症の施術上のポイント

弱肩症のアプローチは腋窩神経と三角筋の肩峰部、そして僧帽筋がアプローチ上のポイントとなり、両肩の高さを合わす施術になります。

又、弱肩症は総じて膜電位のレベルが低い特徴があります。施術の強弱や部位角度、施術パターンをしっかり入る事が重要になります。

「症例1」

40歳代男性 親の介護 仕事を辞める 妻の死

首肩が痛く、腕もだるい。肩甲骨、肩が大分下がっている。マッサージ、整形外科に行ったが改善には至らず。当院に来院。本人は介護で抱えたりした性だけの問題だと思っていた。

「最近は特に首肩が痛く、腕もだるいので何とかして欲しい」と言う事で

一回の施術で改善

後は、介護の問題は自分ひとりで抱え込まないで、いろんなものを利用するようにして、相談できる人と相談し、気持ちと伴に、また仕事を始めるように助言しました。

「症例2」

50代女性 男女関係のトラブル、収まったら症状が出た

もう首肩の痛みがすごく、腕も挙がらない、夜も寝られない、肩甲骨が大分下がっている、ということで来院。

毎日の施術一週間で改善

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